幼児のためのレッスン なにが肝心か
嫌いにさせないことが何より大事
幼稚園以下のお子様に対するピアノの導入期には、生徒本人はもちろん、その親御さんもが緊張するように、教師もまた緊張するものです。
子供たちを教え始めて35年ぐらい経ちますが、今でもやっぱり緊張します。
なぜなら、幼児期の頃の経験や印象は、その子供の将来にとても大きな影響を与えるからです。
責任重大。そういった中で、私が特に一番大事だと考え心がけていることは、「子供にピアノを嫌いにさせない」ということです。
嫌いにさせないこと=出来たことを褒めること
入門時の教材は、同程度の課題が何度も繰り返しでてきて、自然に感覚が慣れていくように考えられています。
ですから、この時期は、一つ一つが完璧に出来なくても心配することはありません。
上手にできないことを叱られたり、お子様の忍耐力を超えて練習させてしまったりすると、子供はピアノを嫌いになってしまいます。
それよりも、出来なかったことは次につながる励ましをし、出来たことには賞賛を与えてあげることが、とても大切です。
ご家庭でも、できるだけお子様の練習に関わっていただいて、練習の習慣だけはつくつくように励ましてあげてください。
子供の集中力に合わせた時間
個人差はありますが、レッスン時間は初めは30分を目途としており、慣れてきたら45分程度まで延ばしていきます。
子供の安心感は集中力にも現われると思いますので、はじめはお子様だけでのレッスンではなく、親御さんもついていてくださるのが望ましいです。
他に下のお子様などがいらっしゃる場合はもちろん同席してくださってかまいませんが、できるだけ静かにしていただくようにお願いしています。
読譜力をつける
幼児のためのレッスンに限りませんが、当教室は読譜力をつけることを重要視しており、その特徴として教材を平行して2〜3冊使います。
例:フェーバー、バスティン、バーナム、アルフレッド、樹原涼子、等
様々な教材を学ぶことによって応用が利くようになり、より読譜力が身に着くと考えています。
子供の興味をひきつける
キーボードのサウンド機能やミュージックデータなどを活用して、出来るだけ楽しめるよう工夫しています。